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年次有給休暇は取得できていますか?

コラム

2023/04/01

年次有給休暇の取得日数と取得率

厚生労働省の令和4年「就労条件総合調査」によれば、労働者が令和3年(又は令和2会計年度)1年間に実際に取得した年次有給休暇の日数は「10.3日」、取得率は「58.3%」で、昭和59年以降過去最高となっています。
  ※ 取得率=取得日数計÷付与日数計×100(%)

政府は、令和7年までに年次有給休暇の取得率を70%とすることを目標としています。今回の調査では過去最高の取得率となりましたが、まだまだ目標には遠く及びません。



使用者による年次有給休暇の時季指定

年次有給休暇は、労働者の心身のリフレッシュを図ることを目的として、原則として、労働者が請求する時季に与えることとされています。
しかし、同僚への気兼ねや請求することへのためらい等のため、取得率が低調であることから、労働基準法が改正され、2019年4月から、すべての企業において、年10日以上の年次有給休暇が付与される労働者(管理監督者を含む。)に対して、年次有給休暇の日数のうち年5日については、使用者が時季を指定して取得させることが義務付けられました。

時季指定に当たっては、使用者は、労働者の意見を聴取しなければならず、また、できる限り労働者の希望に沿った取得時季になるよう、聴取した意見を尊重するよう努めなければならないとされています。



なお、既に5日以上の年次有給休暇を請求・取得している労働者に対しては、使用者による時季指定をする必要はなく、また、することもできません。

また、休暇に関する事項は就業規則の絶対的必要記載事項であるため、使用者による年次有給休暇の時季指定を実施する場合は、時季指定の対象となる労働者の範囲及び時季指定の方法等について、就業規則に記載する必要があります。

まとめ

年次有給休暇の取得は労働者の健康と生活に役立つだけでなく、労働者の心身の疲労の回復、生産性の向上など企業にとっても大きなメリットがあるとされています。
年次有給休暇が取得しやすい環境づくりがますます求められています。

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